
 人間の耳で聞き取ることのできる音域は約 20〜20,000Hzとされており、これより高い周波数の音を超音波といい、「超音波とは聞くことを目的としない音」と定義されています。
超音波を対象物に当てその反響を映像化することで、対象物の内部の状態を調べることができる画像検査法の一種で、海中の魚の状態を調べる魚群探知機を想像するとわかりやすいと思います。
超音波検査の種類
1.腹部超音波検査 2.甲状腺超音波検査 3.乳房超音波検査
4.心臓超音波検査 5.頸動脈超音波検査
医療検査で行われる超音波検査とは…
超音波の反射波を利用して、臓器の形や大きさ、内部の様子、血流状態を画像として描き出すのが超音波検査です。
調べたい臓器の身体の表面に探触子(超音波を発生させたり、反射波を受信する仕組みを持つ装置=プローブ)をあて、超音波を生体に発信し、組織・臓器から跳ね返ってくる反響音(エコー信号)を、モニターに画像を表示して診断します。「エコー」または「超音波」をしましょうと言われた場合は、通常この超音波検査のことです。画像表示方法にはいくつかの種類がありますが、超音波検査の基本はBモード画像ですべての臓器で使用します。
1.Bモード(断層)画像
プローブを動かしながらリアルタイムに画像を構成し病変を見つけます。
病変の大きさや内部の構造、周囲との関係など多くの情報が得られます。
2.Mモード画像
主に心臓で用いられるもので、目的とする場所を時間の経過を追いながら画像表示します。たとえば、血液を全身に送り出すために収縮や拡張を繰り返す心臓の壁や弁の動き、内腔の大きさの変化などを横軸に表します。
3.ドプラ(カラー、パルス)画像
調べたい場所の血流速度や方向など血流の状態を観察するための方法です。
カラードプラは血流に反射した信号をもとに血管に色をつけて表示し、血流の方向や血流の速さを調べます。動脈と静脈の鑑別も可能です。
腫瘍の良性・悪性の鑑別に有用な場合もあるとされています。
超音波検査の利点は…
- 超音波検査は痛みや不快感がなく、放射線を用いないため被曝の心配もなく安全な検査です。
- 妊婦さんには胎児の発育過程を観察するのにエコーが用いられているように、国内外で安全とされている検査で、妊娠の可能性のある方や、妊婦さんでも検査可能です。
- 超音波を発信する方向を変えることで、いろいろな角度から調べることができ、画像がリアルタイムに表示されます。
- 比較的短時間で非常に多くの情報を効率・効果的に知ることができ、検診などのスクリーニング検査からより精密な検査まで行うことができます。
当センターで行っている超音波検査は…
1.腹部
2.甲状腺
3.乳房
4.心臓
5.頸動脈(脳ドック時のみ実施)
脳ドック学会のガイドラインで、頸動脈病変の動脈硬化診断法として頸動脈エコー検査が推奨されています。これを受けて、当センターでも脳ドックの検査項目として実施しています。
検査結果は、検査終了後に担当医師から簡単な説明をいたしますが、他の検査データや臨床情報との総合的な診断が必要となりますので、詳細は必ず主治医(依頼医療機関)の先生からお聞きください。
 苦痛や不快感を感じず簡単に行うことができるため、血液検査とともに甲状腺疾患に対し第一選択肢になることの多い検査です。
甲状腺の大きさや内部の規則(均一)性の確認、腺腫やがんがないかなどの評価を行います。
この検査では
- バセドウ病や慢性甲状腺炎などのびまん性疾患
- 腺腫様甲状腺腫や濾胞腺腫、がんなど
の結節性疾患が見つかります。
検査内容
- 首にゼリーを塗り、プローブ(探触子)を軽く当て上下左右に移動させ観察します。
- 検査時間は10分前後です。
- 検査は医師が担当します。
検査の注意事項
- 食事の制限はありません。
- 首のまわりが出しやすい服装でいらしてください。
 超音波検査はマンモグラフィに比べて小さな石灰化の診断は困難ですが、腫瘤(しこり)に関しては内部の状態など多くの情報を得ることができます。また、マンモグラフィが不向きな乳腺組織の発達した若い方などには、超音波検査が特に有効です。
乳房全体を観察し、腫瘤像の有無、乳管の拡張像や乳管内病変の観察、腫瘤像を形成しない病変などを検出し診断するものです。
この検査では
- のう胞などの乳腺症病変
- 線維腺腫などの良性腫瘍やがん
- 脂肪腫や粉瘤などの皮下腫瘤
も見つかります。
検査内容
- 上半身は下着も含めすべて脱ぎ、検査着に着替えていただきます。
- 胸にゼリーを塗り、プローブ(探触子)をあて乳房全体観察します。
しこりなど症状のある側の乳房だけでなく、左右両側を検査します。
- 病変がわかりにくい場合などは触診で確認させていただく事があります。
- 検査所要時間は15〜20分程度です。
- 検査は主に検査技師が行いますが、より詳しく観察するために担当医師が行う場合もあり、必要によっては超音波ガイド下で細胞を採る(穿刺細胞診)ことがあります。
- 検査結果は、マンモグラフィ等の判定を含めて総合的に判断するため、検査終了後に診察室で行います。
検査の注意事項
- 食事の制限はありません。
- 上半身の服は脱いでいただきますので、上下の分かれる服装でいらしてください。
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