CTは、最もよく用いられている画像検査のひとつです。

検査時間が短かい上、ほとんど苦痛なく、多くの情報を得ることができるCT検査は、最もよく用いられる画像検査のひとつです。
CT検査は装置のベッドに仰向けに寝て、検査を受けていただきます。頭部や四肢の検査では、体を動かさず寝ているだけです。撮影時には寝ているベッドが移動します。
胸部や腹部の検査では合図に合わせて息止めをしていただきます。息止め時間は、数秒〜長くても15秒程度で撮影ができます。
世田谷区保健センターではMDCTを使用しています!

MDCT(multidetector row CT : 多列検出器CT)は、1度の撮影または1回の息止めで広範囲の部位を検査でき、連続したボリュームデータを収集することができます。
再構成画像は1mm以下までの高精細で高解像度な画像を再構成することができ、小さな病変もとらえることができます。
また、画像再構成時間の高速化によりあらゆる方向の断面像(MPR)や、3次元画像(3D)等の多様な画像を描出することができます。
特に肺の検査にはMDCTをお勧めします。
日本では、平成10年以降、「肺がんによる死亡」が「がん死」の第1位となっています。 従来の胸部X線検査では発見されにくかった早期がんや小さな病変が発見できます また、初期のCTに比べ1回の息止めで全肺を低線量で高画質の画像で検査できます。
CTの原理

CT(Computed Tomography)は撮影される人体の周囲を]線管を回転させ、対側の検出器で通過した]線量を測定し、そのデータをコンピュータで処理し画像の再構成を行い、人体の横断面像を得る検査装置です。
単純CTと造影CT
造影剤を使用しない撮影を単純CTと呼び、造影剤を注射してから撮影するものを造影CTと呼びます。 出血性病変や肺の形態、骨の形態異常や浮腫などは単純CTで充分に観察できます。 造影CTは腫瘍の存在などを疑う場合などに用いられます。
MRI検査との比較
同じ画像検査ですが、本来CTとMRIはまったく異なるものです。臨床目的に合わせて検査が選択されます。 CTのMRIに対しての利点と欠点は以下のようになります。
CTの利点
- 検査時間が短い
- 出血巣、骨、肺の内部構造などが明瞭に描出できる
- 空間分解能が高い
- 体内金属などでMRI検査できない方も検査可能(一部の心臓ペースメーカーを除く)
- 検査中の音と閉塞感が少ない
- 広範囲の撮影が可能で、画像アーチファクト(画像の乱れ)が少ない
CTの欠点
- 放射線被曝がある(ただし、十分に安全範囲内です)
- 軟部組織間のコントラストが弱い
- 造影剤による副作用頻度はMRIより高い
放射線による被爆
検査における被爆は、必要最小限にとどめることが原則です。
CT検査を受けたことによる影響を恐れる必要はほとんどなく、リスクよりも得られる情報の方が遥かに有益であるといえます。
検査に関する注意事項
検査の前準備
- 検査の妨げになる場合がありますので、金属類は外していただきます。
- 胸部や腹部の検査では検査衣に着替えていただきます。
- 腹部CT及び造影CT検査を受けられる方は4時間前から禁食していただきます。
- 骨盤部CT検査では検査前に尿をためていただきます。
検査前にお知らせください(検査できない場合があります)
- 妊娠している、又は妊娠の可能性がある方
- 過去に造影剤を使用した際に気分が悪くなった方
- アレルギーがある方
- ペースメーカーなどのメーカーと型番をお聞きすることがあります
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- 当センターで検査をお受けいただくためには、医療機関からの紹介(検査依頼)が必要です。 かかりつけ医または医療機関にご相談ください。
- 検査はすべて予約制になっています。
- 各学会認定専門医等による検査・診断を行い、必要な場合は治療方針などもご提案します。
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